前回のおさらい
前回は、仮定法について取り上げました。
仮定法とは、「あったらいいなこんなもの!」を体現した文法表現なのでしたね…
ポイントとしては、現実では起こり得ないことを文に組ませるのでした。
現実には起こり得ないっていったら、自分が同じ時間にまったく別の施設にいたとかそういう感じのことですね。
さて前回はそういった概論について述べましたが、今回は文法表現についても実際に触れていきたいと思います!
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◇仮定法過去と仮定法過去完了
今回は、仮定法過去と仮定法過去完了について解説していきたいと思います。
まずは仮定法過去から見ていきましょう。
◇仮定法過去とは?
仮定法過去とは、現在の事実とは違う話をするとき用いられる表現で、この表現では動詞の過去形を使います。
まあ文章で言っても相変わらず伝わりづらいので、実際に例文と照らし合わせながら見ていきます。
例1)If I had a lot of money,I would travel around the world.「もし私にたくさんお金があったのなら、世界中を旅行するだろうね。」
では最初に例1について解説していきますね。
先ほども言った通り、仮定法過去とは、現在の事実とは異なる話をするときに用いられる表現です。
この「私」という人物は見てわかるように、「もしお金があったら…」という理想論の話をしていますよね。
実際、今はお金をたくさん持っているわけではないんですね。
つまり現実とは異なる。
なので仮定法過去を使う条件として、文章は成立しています。
次に文法表現も見ていきましょう。
見て分かる通り、仮定法過去では、If+S(主語)+V(動詞の過去形)+名詞等~+,(カンマ)+S+would/could+動詞の原形+名詞等~.という形になっています。
Ifは、「もし~であったのなら…」という意味合いを持つので、Ifが含まれる文には、現実では起こり得ないことを文章に組みこみます。
そしてここで忘れがちなのが、If文を書いた後の、カンマ。
英作文なんかでは、このカンマの打ち合わせは点数を落とす原因にもなりますので、文の最初にIf文を持ってきた場合は、カンマをうち忘れないようにしましょう。
次にカンマ以降の文を見ていきます。
カンマ以降もS+Vの形になっていますね。
ただここでも注意したいのは、動詞の形です。
If文では、動詞の過去形を用いてましたが、カンマの後ろの文では、would/couldといった助動詞が用いられています。
つまり動詞は、原形で配置する必要があります。
稀に過去形や複数形のまま配置してしまう方もいますが、would/couldを置いたら、必ず後ろには原形に変化させてから配置しましょう。
◇仮定法過去においての文章構造について
仮定法過去の文法の内容としては先述した通りですが、次は文章の構造についても見ていきます。
仮定法は基本的に、
If文(現実では起こり得ないこと)+(もしIf文の状況になったらどうするか)という構造に分けられています。
つまり、小学生の質問である、「1億円あったらどうする?」→「お寿司食べまくる!!」こんな感じの文章となっているわけです。
ポイントとしては、If文では、現実では起こり得ないことを記述しているものの、If文の後ろの文は、現実的な範囲内で出来ることでのことしか書いてません。
なので、「1億円あったらどうする?」→「世界を征服する!」といったような内容にはならないのです…
なのであったらいいなこんなもの!といっても文章として成り立つ限界もあるということを理解しておきましょう。
◇would/couldなどの使い分け方
前回の記事では、would/couldについて少し解説しましたが、今回も引き続き解説していきます。
「wouldやcouldってどういう風に使い分けるんですか?」
って思ったりしませんか?
これについての回答としては、「~したらできるのに…」という文章に置き換えられるときはcould、それ以外はwouldってことでとりあえず、覚えてしまいましょう。
稀にmightも使われることもありますが、最初はwouldとcouldだけの使い分けを出来るようにしましょう。
ちなみにmightは「~かもしれないのに…」といった形になり、「あの場面で◯◯してれば勝ったかもしれないのに…」といったときのような文に使います。
しかし見て分かる通り、使われる場面は決して多くありません。
というのも日本語で「~かもしれないのに…」なんてそうそう使われません。
一方、wouldが「~だろう」、couldが「~したらできるのに…」といった訳なら使い方を見れば、汎用性の高さはwouldやcouldに軍配が上がります。
こういう理由もあって、基本的にはwould/couldの使い分けだけを気をつけます。
ポイントとしては、動詞+「できる」で通じないものは全部後ろの文ではwouldが使われると思ってやるとあまり悩まずに済みます。
◇仮定法過去完了~文が長いことで特徴の文法~
さて次に解説していくのは、仮定法過去完了についてです。
仮定法過去完了は過去の事実と異なる話をするときに使われる文法表現です。
仮定法は現在という時間軸が存在しない文法になる(というのもパラレルワールドの位置づけになる)ので、仮定法過去が現在から離れた話をするとき、仮定法過去完了という完了済みの過去の事実と異なる場合は過去完了形を使うのですね。
さてこちらも例文とともに見ていきましょう。
例2)If you had taken the subway, you would have arrived there on time.
「もしあなたが地下鉄に乗っていたら、そこに時間通り到着していただろう。」
文法表現について見ていきます。
仮定法過去完了では、If+S(主語)+had+Vpp(動詞+過去分詞)+名詞等~+,(カンマ)+S+would/could+過去分詞+名詞等~
と、このようになります。
先ほどの仮定法過去の文と比較してみると、If内の動詞の過去形は、過去分詞に、カンマ以下の助動詞は、have+Vppとなっているので、それらと混同しないようにしたいですね。
こちらの仮定法過去完了の文のポイントとしては、過去の事実とは異なるものを文章にしているので、
「あの時こうしていれば…」
という「後悔」を表す表現がしばしば後ろに続きます。
稀に、「アナタの言う通りにしてよかった」といったようなプラスな意味合いの文章になることもありますが、ほとんどは「後悔」を表す表現が後ろに来るということを覚えておきましょう。
◇本日の総括
では本日のまとめになります。
- 仮定法過去は、現在の事実と異なる話をするときの表現で、「もし大金があれば…」など現実では起こり得ない夢物語を語るときに使われる表現。
- 仮定法過去は、確かに現実では起こり得ない文を前に持ってくるわけだが、カンマ以下は、現実的な範囲内のことしか文で表せない。
- could「~したらできるのに…」という形に置き換えられなければ、wouldだと思って英文を組むと良い。稀にmightを使うこともあるので注意。
- 仮定法過去完了は、「後悔」を表現するときに使われることが多い。
以上の4点になります。
-END-
今回は仮定法過去と仮定法過去完了について解説しましたがいかがでしたでしょうか?
さて、英文法攻略編も残すとこ後更新が2回になりました。
後2回の間は、英文法攻略編の記事が続くかと思いますが、しばらくお付き合いいただけると幸いです。
それではまた次回っ!