前回のおさらい
前回は、奨学金の種類について、またその採用方式について簡単にまとめてみました。
採用方式は複数あるとはいえ、結局、入学した後には手続きが必要なのでしたね。
加えて、選考にも期間が設けられていて、高校時代の時点で申し込める「予約」採用から適用させるのがおススメとも述べました。
大学は国公立、私立問わず、お金はかかるものなので、もういかにも厳しいという方は、早めに申し込んでおかないと枠も限られてますので、すぐに行動に移すようにしましょう…!
さて今回は、その奨学金を借りる際の保証人の設定の仕方や奨学金を返還するまでの流れについてもまとめていきたいと思います!
※PCから閲覧の方はお手数ですが、この記事右下の「>>>この記事の続きを読む」から全文表示させてからお読みください。
◇奨学金を借りるのにも一苦労?~保証人制度とは…?~
奨学金を借りる上で最も苦労するポイントの一つともいえるのがこの保証制度の設定です。
「保証制度とは何ぞや…?」
→奨学金でいう保証制度とは、お金を借りる上で、もしも奨学金を返せなくなった時に賠償の責任を負う人を立てるというのが、この奨学金の保証制度です。
とはいっても保証制度にも種類が二種類あり、人的保証と機関保証の二種類が存在します。
◇保証制度について学ぶ!➀~人的保証とは~
人的保証とは、その名の通り、奨学金を受ける本人以外に保証人を立てて、賠償の責任を負ってもらうというもので、身内から名義を借りる形になります。
ここで発生する保証制度には、特にお金はかからないものの、人的保証を成立させるためには、連帯保証人(父親、母親またはそれに代わる者)の他に、保証人(4親等以内の親族で連帯保証人と別生計を立てる者)の最低二人の署名が必要になります。
奨学生の返済が困難になった場合、返済は、連帯保証人→保証人の順で賠償の責任を負うこととします。
ちなみに、この保証人の対象となる人物の縛りはものすごくハードルが高く、別生計を立てている者という条件の他にも、返済期限までの年齢が◯◯歳以下であるという追加条件が付くこともあります。
私の時は、その条件に当てはまる人物は、年齢が3-4歳差ある従姉妹のみで、それ以外の人物はこの条件をクリア出来なかった形でした。
最初は、そんな人いないじゃん!?って結構焦りましたが、探せばいるもんですね…
◇保証制度について学ぶ!②~機関保証とは~
一方で、機関保証とは、保証人ないし、連帯保証人となる人物が身近にいない場合の救済処置として設けられている保証制度です。
こちらは人的保証と異なり、もし奨学生の返済が困難になり、支払えなくなった場合、機関がそれをカバーする形で、支払い困難の月の支払いを行ってくれるというものです。しかしもちろん、あくまで代理という形での返済になるため、後ほど、返済の取り立てをされます。
この機関保証は、人的保証と異なり、機関が保証人の代理を行ってくれるため、もらえる奨学金とは別に、保証料というものを別途、機関に支払わなければなりません。
ちなみに保証料として差し引かれるのは、月1500円程度と、中々にダメージの大きい金額で、保証料の支払いは、受給される奨学金から、あらかじめ差し引かれ、差し引かれて残った金額が口座に振り込まれる形になります。
なので、奨学金を月5万借りるとすると、毎月その金額から、1500円引かれた状態で、振り込まれるため、48,500円が毎月入る形になります。
つまり年間18,000円弱が搾取されるのですね…
というわけで、保証人となってくれる人物がいるなら、極力、人的保証で済ましたほうがいいというのは、ここまで読んでお分かりいただけたかと思います。
◇【第二種(有利子)奨学金を借りる予定の人のみ対象】奨学金返済をするには…?~返済利息について~
返済利息とは、貸した団体に、貸してくれたお礼の対価として、多めに払う金額のことで、言ってみれば利子のことです。
この返済利息にも、二つのパターンがあり、「固定方式」と「見直し方式」というものがあります。
まあいきなりこんなこと言われても、おそらく何のことやら、チンプンカンプンだと思うので(現に私もそうだった…)、かみ砕いて説明していきます。
まず、「固定方式」ですが、こちらは、決められた利子の額を、毎月同じ額ずつ返済していくタイプになります。
1ヶ月目→20,000円なら、2ヶ月目以降も同じ額の支払いを、15年くらい行う形になります。
こちらは分かりやすい方式で、まあこの説明だけでも結構理解出来た方も多いのではないでしょうか…?
次に、「見直し方式」というものについて説明していきます。
「見直し方式」とは、市場金利をもとに返済する額を月ごとに変化させていく返済タイプになります。
例えば、1ヶ月目→20,000円での支払いを行ったとしても、翌月は、10,000円の支払いで済むかもしれないし、また30,000円での支払いになるかもしれないという、結構不安定な返済モデルになります。
一見こっちの方が楽そうにも見えるのですが、なんといっても「市場金利」という経済状況によって支払いのレベルが変化するという困ったものですので、場合によっては、お金がすっからかんかんの時に、多額の支払いを求められるという最悪の状況にもなりかねないモデルです。
というのが「見直し方式」になります。
まあそのため、こちらは個人的には「固定方式」での返済をおススメします。
◇奨学金を返済しないとどうなる?
さて、ここまで奨学金の説明を行ってきたわけですが、そんな奨学金を返せない場合はいったいどうなるのでしょうか?
これは返さないと、次借りる方が困ることにもつながります。
というのも奨学金の返済はリレー方式での返済制度を取り入れているところもあるからです。
リレー方式とは、返済された奨学金を、次借りる学生の口座に直接ぶち込むという制度のことで、つまり、あんたの支払いが遅れたせいで、後輩は困ってんだよぉ!と返済者を急かすシステムです。
まあつまり早く返せということですね…ひぇぇ…
◇本日の総括
では本日のまとめになります。
- 奨学金の保証制度は人的保証と機関保証という二種類の保証制度が存在する。
- 人的保証では、保証人となる父母ないし、それに代わる者以外にも連帯保証人という自身の身内とは生計を別に立てている者の署名が必要。
- 機関保証は、保証人を必要としないが、人的保証と異なり、保証料を請求されるので、検討している場合は注意が必要。
- 返済利息には一定額を返済し続ける「固定方式」と、市場の金利状況で返済額が増減する「見直し方式」の二種類が存在する。
以上の4点になります。
さて、全3回にわたり、奨学金の制度について学んでいきましたがいかがでしたでしょうか?
皆様のお役に立てれば幸いです。
-END-
◇関連記事
奨学金制度について、もっと詳しく知りたいという方がいらしましたら、こちらのサイトも合わせてチェックしてみると理解が深まります。
奨学金制度について→http://www.shogakukin.jp/